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飼育アドバイス

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ウサギ

ウサギは多くの方が思っているよりも感情が豊かで、とても愛嬌のある生き物です。また、大きな声で鳴いたりせず外への散歩も基本的には必要ないため、非常に飼いやすい生き物ともいえるでしょう。ウサギを飼育するにあたり、いくつか最低限覚えて頂きたいことがあります。まず、ウサギは草食動物だということ。また、さみしくて死んでしまうことは無いとしても、きちんとした生活環境や食事管理がこの子達にとって大切だということです。

頭を優しく撫でればうっとりした顔をする。飼い主さんが家に帰ってくれば喜んで足元を走り回る。添い寝をしながらゴロンとリラックス...。そんなウサギと一緒の幸せが一つでも多く広がっていきますように。

ウサギの飼育における注意点

平均寿命

以前は4-5歳とも言われてきましたが、近年は格段に伸びている印象を受けます。7-8歳や、10歳以上のウサギさんも来院されます。それは医療技術が進歩しただけではなく、飼い主の方々の知識が増えたことで予防的なまたは積極的な治療を受けていただく機会が増えたことに一因があると考えられます。

飼育環境

ペットショップに行けばウサギ用のケージが販売してあると思います。便や尿が下に落ちて体につかないような、2層式のケージです。またトイレや牧草入れ(フィーダー)、ペレット入れ、給水ボトルを用意しましょう。隠れられる大きさの小屋も中に設置するとウサギが安心できる場所があってよいでしょう。トイレの掃除は毎日か最低でも2-3日に一回はしましょう。排泄する便の量が多いので、思ったよりもすぐにトイレがいっぱいになってしまいます。小屋全体の掃除も必要に応じてしましょう。ウサギはきれい好きですので清潔な環境を保てるように心がけましょう。

健康管理

新しいウサギを家に飼い始めてすぐの時は、まずは新しい環境に慣れさせることから始めましょう。大きな音や過剰な触れ合いは避けてあげると良いでしょう。数日経ち、ウサギが慣れてきたら頭を撫でたりしながら少しずつ触れ合えるようになるのが目標です。爪切りは室内飼い、ケージ飼いであれば2-3ヵ月に一回程度が目安です。爪の伸びすぎは爪折れによる出血や、骨折につながります。自宅での爪切りは抱っこが出来ると可能かと思いますが、無理はしすぎないようにしましょう。自宅で爪切りを嫌がる場合はペットショップや病院で切ってもらえるか問い合わせるとよいでしょう。

食餌管理

牧草とペレットを用意し、新鮮な水が飲めるように給水ボトル(または水入れ)も設置しましょう。食餌で重要なことは、主食は牧草のチモシーにすることとペレットの与えすぎに注意することです。最近はペレットの多給やおやつの過剰摂取による肥満のウサギが増えています。中には牧草を一切食べないといったウサギもいます。嗜好性の問題もありますが、やはり最初が肝心です。

牧草の種類

一般的に使用する牧草はチモシーの1番狩りのシングルプレスの乾燥牧草です。これなら一番硬くて長い繊維質を摂取できますが、一切食べてくれない場合はチモシーの1番狩りでもダブルプレスを試してみたり、チモシーの若狩りや2番狩り、3番狩りなどを試してみたりしましょう。チモシー以外にもイタリアンライグラスやオーツヘイ、バミューダグラスなどを試すのも手です。牧草はどれも食べないというのであれば、ペレット牧草という牧草を短くカットして捩じったような形状のものがありますので、原材料がチモシーやイタリアンライグラスであることを確認して(おやつタイプではないことを確認する)、牧草の代わりに与えることも可能でしょう。また、ウサギは一般的に乾燥牧草よりも生の牧草の方を好む傾向があります。自分で栽培している方でなければそう多く入手はできないとは思いますが、専門店などで扱われていたりするので、時折使用してみると牧草が好きな子は喜んでくれると思いますよ。

ペレットの種類

ペレットはウサギ用のペレットを選択しましょう。ほとんどのペットショップに行けば容易に入手できると思います。様々な種類のペレットが販売されていますが、ウサギの年齢や病気に合わせて選択するとよいでしょう。
ペレットの原材料はアルファルファやチモシーなどを組み合わせてあると思います。ここでアルファルファについてですが、ウサギは一般的にアルファルファやクローバーなどマメ科の植物を好む傾向があります。しかしカロリーが高くカルシウム含有量も多いため、食べすぎは肥満だけでなく尿結石症など病気の要因にもなりえます。アルファルファは成長期の子ウサギや妊娠中のウサギには与える方がよいですが、成長後のウサギには通常のペレットに含まれる分で基本は十分です。すでに尿石症や砂粒症の診断が出ているウサギにはペレットの中でもアルファルファの含有量が低いものなど獣医師に相談して適切なペレットを選択するよう心がけましょう。あとは適切なペレットでも量を食べすぎると結局肥満などにまたつながってしまうので、与えすぎには注意しましょう。 

病気
  1. ウサギの生殖器疾患
    ウサギのメスでは子宮疾患の発生が多く認められます。若いと2歳くらいから子宮疾患になる可能性があり、中には子宮腺癌のこともあります。症状は食欲不振や血尿、乳房の腫脹などが多いです。血尿が続いている場合は重篤な貧血が生じたり、癌では肺や骨への転移が生じたりする例もあります。一方、ウサギのオスでは精巣の腫瘍の発生が認められます。高齢のウサギに多く、腫瘍であるケースが多いです。これらの病気は、他の動物と同様に避妊や去勢手術を事前に実施することで予防が可能です。
  2. ウサギの歯牙疾患
    ウサギの歯は前歯も奥歯も一生伸び続けます。噛み合わせが悪い状態(不正咬合)だと歯の一部が異常に伸びて頬の粘膜や舌を傷つけたり、歯根部が炎症を起こしたりして食欲不振につながります。不正咬合の原因は様々ですが、牧草の摂取不足が誘因となるケースも珍しくないように感じます。若いころから健康な牧草摂取を心がけましょう。
  3. ウサギの消化器疾患
    ウサギは嘔吐ができない動物です。そのため一度飲み込んだ毛や誤って飲み込んだ物を消化管内にため込んでしまう現象が起きやすく、それらの異物によって消化管の運動が阻害され、進行すると消化管閉塞が発生します。よく言う「消化管うっ滞」や「鼓腸症」がその代表です。最悪の場合死に至る病気です。早めの対処と治療が功を奏することが多いですが、急激な悪化を起こすケースもあり緊急の開腹手術が必要な時もあります。ウサギの正常な便はコロコロとした「硬便」と、軟らかくブドウの房状と言われることが多い「盲腸便」の2種類があります。盲腸便は排泄する時に直接口を陰部に持って行き食べます。理由は様々ですが、盲腸便を食べ残してお尻周りや床が汚れてしまうケースもあります。ウサギが下痢をしている場合と盲腸便を食べ残しているだけの場合を区別して理解しましょう。真性の下痢で一番危険なのは硬便がなく水溶性便のみを出す状態です。子ウサギの下痢には致命的な感染症もあり、注意が必要です。
  4. ウサギの骨折
    ウサギは飛んだり跳ねたりと力強い動きをしますが、急激な力が加わると骨折を起こしやすい生き物です。ウサギが高い場所から落下した時に骨折した例や、何かにびっくりした拍子に一人でに骨折した例もあります。また、子宮の腫瘍が関連した病的な骨折も時折認められます。
  5. ウサギの皮膚疾患
    ウサギはきれい好きですので自分で全身をなめてきれいにします。しかし太りすぎている場合や、加齢により足腰が弱っている場合、または尿の性状に異常がある場合などは、陰部周りが尿で汚れて皮膚炎を起こすことが良くあります。また、足の裏にも皮膚炎を起こし「タコ」ができたり潰瘍を生じたりすることもあります。他にネコノミの寄生や、細菌、カビ、ダニなどの皮膚炎も起こることがあります。皮膚にできものができるケースもあります。良性の腫瘍のこともあれば、中には調べてみると悪性の腫瘍であることもしばしばです。

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